信じる人を決めるということ

 

今回のツアーの思い出に浸りながら、聡くんの最後の挨拶がとても素敵だったなあと反芻しています。毎公演どれも本当に素敵な挨拶だったけれど、わたしがその挨拶から感じたのは聡くんは自分のことをちゃんと大切にできるようになったんだなということ。もちろんこれまで聡くんが自分自身のことを大切にしていなかったわけではないのだけれど、他人の痛みに人一倍敏感なのに自分の傷に鈍感なあなたは、誰かのために自分の傷や痛みに気付かないふりをしてぎゅっと堪えているんじゃないかなと思える瞬間がいくつもあって。わたしは聡くんのそんな危うさごと愛していたし、そのやさしさが惹かれた理由の一つでもあるのだけれど、最近の聡くんは自分を大切にしながらも周りの人も大切にしているように見えてホッとしています。

大阪公演では「(お仕事を)休んでいた間の生きている理由として『ステージに立ってこの景色を見ること』『Sexy Zoneのメンバーでいること』だったと思います」「僕が生まれてきた理由はみなさんに会うためだと思っています。だから僕に会ってくれてありがとう。これからも僕に会ってください!」(意訳)と言ってくれて。聡くんからその言葉を聞けたことがあまりにも嬉しすぎて、今でも何度も何度もその喜びを噛み締めています。

お休みしている間、アイドルでいてくれることを求めるのは負担になるんじゃないかと自分を追い詰めたことも何度もあったけれど、一度でいいから会いたくて、一目でいいからその姿を見たくて、一瞬でいいから声が聞きたくて、一文でいいから言葉に触れたくて…わたしの「会いたい」は「あなたのことを愛している」と同義なので、聡くんに会いたいという想いを無理やり封じ込めていることが本当に心苦しかったのですが、アイドルとしてこのステージに戻ってきてくれた聡くんがそんな会いたい気持ちを肯定してくれたことが本当に嬉しくて。聡くんのことを好きでいていいんだ、愛していいんだって、自分で勝手にかけて自分を苦しめていた呪縛がしゅるしゅると解かれていくような心地でした。ただただあなたに会いたいと願って泣きじゃくって眠れない夜を過ごしていた、過去の自分が救われた瞬間だったように思います。

 

さて、わたしはこのツアーを通して一つ心に決めたことがあります。それは静岡で行われたツアー最終日の聡くんの挨拶のこと。わたしは聡くんの最後の挨拶を聞いて膝から泣き崩れてしまったので記憶が曖昧なのですが、ここだけははっきりと覚えています。

「これからは僕がみんなのことを応援するから。頼ってきなさい!」

その瞬間、ああ、わたしの信じる人だ、って思いました。

わたしは聡くんがお休みしている間、アイドルとの向き合い方、アイドルを消費すること、アイドルとファンである自分の線引きなど、あらゆることに悩んで考えてきました。その中で、わたしは他の4人のことを信じる人にしたくなかったんです。もちろん聡くんのことも。"何かを信じること"と"信じる人を決めること"。わたしはこのふたつが似て非なるものだと思っていて。5人のこと、Sexy Zoneのことを信じているからこそ11年ずっと変わらず好きでいられるのだと思います。でも5人を信じる人にはしたくなかった。何かを背負わせたくなかった。甘えたくなかったし縋りたくなかった、頼りたくなかった。信じる人を決めることに抵抗感があったのですが、聡くんに「頼ってきなさい!」なんてきらきらな笑顔で言われたら頼ってもいいのかななんて思ったりして。"聡くんがわたしの信じる人だ"って思った瞬間に、自分の中ですとんと落ちてきて、今までもやもやしていた気持ちがパッと晴れたような気がしました。聡くんが戻ってきてくれてすぐにはこう思えなかったし、ここに戻ってきてくれてからの日々を積み重ねた今だからこそ、信じる人に決められたのだなと思います。

 

松島聡くん、あなたをわたしの"信じる人"に決めました。なんてね、そんなこと聡くんは何にも知らなくていいし、わたしのことなんて知らなくていい。知ろうとしなくていい。"自分は誰かにとっての信じる人なんだ"って重荷を背負わなくていい。わたしはあなたに何かを背負わせたくて信じる人に決めたんじゃないからね。

あなたの名前のうちわを胸に抱えてペンライトを緑色に照らしながら、今日もあなたを想います。聡くん、今日もあなたのことを愛しているよ!